神戸製鋼所のデータ不正問題に見る日本企業の行方

所長S

ビジネスミステリー小説: 神戸製鋼所物語
「併合による美味しい?企業時価総額の低下」

このお話はフィクションです。

先日からの神戸製鋼所のデータ不正問題。

外資から見ると
東芝、三菱自動車、日産、オリンパスの買収より
更に美味しい条件がそろった。

神戸製鋼所は、以前から鋼鉄を作る技術に長け、

神戸震災前までは、ヨーロッパ車を含む世界中のエンジンのIN・EXバルブのスプリングで圧倒的なシェアを誇っていた。

震災時に、世界のエンジン生産が止まる恐れから
その鋼鉄生産技術を他社に公開、シェアを失った。
無配当期間も長く

その後、株価はITバブル期以外、低迷を続けた。

そんな神戸製鋼所が少し前に
来年10月の取引単元株数100以下ルールに備え、

同社は発行済株式の1/10併合を行い、株価は10倍。

それまで150円だった株価は、1500円になった。
その分株数も1/10になったので時価総額(会社の値段)は同じ、

ところが10倍になって半年も過ぎない円安基調のこの時期に、内部告発に端を発した今回の騒動。
それも日産と時期を同じくして内部告発。

株価は1500円から800円に、、、

ちなみに
株の新規発行額は、現在市場価格で決まるが
以前、株は額面50円で発行されていた。

つまり、株のスタート価格は1株50円だった。

そんなこともあってか?現在でも
よほどのクズ株でも50円前後で株価は留まる事が多い。

神戸製鋼所は、
以前42円まで株価を落としたことがあったが。
当時総株数は36億株 時価総額1512億円

ここで問題になってくるのは、1/10併合、、、
今の800円は、以前の80円と同じだ。

極端な話、
現実的ではないものの
今回の騒動で株価が150円や50円といった株価になれば、

神戸製鋼所、現在株式総数3億6千万株 は、
今までの1/10程度の金額で買収ができることになる。
150円×3.6億 ⇒ 時価総額540億円
50×3.6億 ⇒ 180億円

今のところ、
データ改ざんはあったものの

納品先の強度試験などで40年間実害は報告されておらず、
神戸製鋼所の体質は別として
技術は高いままの垂涎企業だ。

そういえば、
三菱自動車は、日産にOEM提供していた自動車にケチがついて日産(仏ルノー)のものとなった。

ここからは小説的だが
現時点で、神戸製鋼所は5%を超える筆頭大株主がいない。

つまり
株価を落とすだけ落としておいて
救済と銘打って
30%程度の株を持つことができれば、

以前の最低株価で450億円かかったものが、
150億円で手に入れることができる、、、

更に円安、、、

後はジワジワ社内役員を送り込み、経営を掌握した後
合併や、どこかの子会社にするなりができ、

垂涎の技術や中国での重機の市場を持った
神戸製鋼所を一番安く手に入れることができる絶好の
タイミングなのである。

現在、総選挙前日
神戸製鋼所1単元100株は、現在85,000円で購入可能だ

納品先企業の再検査で
「神戸製鋼所部品に不備の疑い」といったニュースが流れないことを願うばかりだ。

電気自動車に舵を切っておいて
自動車関連株を下げてから

ヨーロッパの弱い部分の技術を持つ
日本自動車関連企業を買収しまくって

「やっぱ、電気自動車だけにするのは
電気供給システムから見て現実的でないわ
これからはハイブリッとやPHVも作ろうと思う♪」

「日産、三菱、etc、、、配当だけで数千億円Get!」
「あ、円高になった♪ 数千億円×1.2倍Get!」

と妄想めいたことを考えてみた。

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